サステナブル
ここ数年でさまざまなファッションブランドが、《サステナブル》への取り組みやフェアトレードといったSDGs(2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標)についての取り組みを始めています。
皆さんも《サステナブル》という言葉を最近よく耳にするのではないでしょうか。
このサステナブルというのは、「持続可能な」という意味で、
【安価な商品の大量生産&大量廃棄】。徹底した商品のコストダウンの先で悪化している発展途上国での不当なまでの低賃金労働。染色における水質汚染。(世界で2番目に大量に水を汚染するのがアパレル産業です)といった様々な問題に直面したアパレル業界で注目を集めました。
例えば、再生技術を用いてペットボトルから糸を生産し新しい服を作ったり、
着なくなった服を集め、新たな服を作ったり、難民の方々に寄贈するリサイクル活動などがあげられます。
また、私が専門学生時代には、サステナブルファッションに力を入れているオランダの『Makers Unaite』(メイカーズ・ユナイト)というブランドとコラボした作品も作りました。
このブランドが目につけたのは、難民の方々が使用していたライフベストです。
今ヨーロッパでは難民の方々が船で移動した際に着用していたライフベストが大量に海岸で脱ぎ捨てられ処分しないといけないという問題を抱えています。そんなこれまで処分されていたこのライフベストをメイカーズ・ユナイトは「廃棄物のセカンドチャンス」(サステナブル‼)という考え方でクラッチバックやタブレッドスリーブなど主にお洒落なバック類へと進化させています。(もともとがライフベストですので生地も丈夫で軽く使いやすいのでオススメですよ‼)
このように、いろんな形でサステナブルなファッションアイテムが作られている今の時代ですが、正直なところペットボトルから糸を作るといったような再生技術には今のところ限界があるみたいです。
とある某ファッションデザイナーの方のインタビューを見ていると、先日漁で使う投網(とあみ)の廃棄が多く問題になっていることから、この投網を再生して作った新素材を進められたそうです。ですが、生地としては非常に硬く、また値段も高価であったことから商品化するのは難しいと考え、結果その話は無しになったみたいです。
やはり、「時代はサステナブル」と言われつつも、商品に直結するような素材を作るというのは本当に簡単ではありません。また新しいものをなんでも取り入れようとするのではなく、今持っている技術のなかで持続可能なアイテムを生産するのが大切なのではないか思います。
我々消費者側も、ごみ捨ての際にはきっちりペットボトルの分別をする、着なくなった服はなるべく捨てるのはなくリサイクルショップに持っていくなど、簡単に出来ることをする。
そうした、小さなことからではありますが、生産者側と消費者側が協力し合うことで、将来的に大きなプロジェクトへと繋がり、より良いサステナブルな社会が作られていくのではないでしょうか。
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