お客様からの問い合わせ

先日、とあるお客様よりこんなメールが。

”本日スーツ2着届きました。ありがとうございます。
ところで、ネイビーのパンツ裾には折り返し部分に
黄色で文字がありますが、グレーにはありません。
なにか違いがあるのでしょうか。
今回は2着とも同ブランドで注文したと思います。”

皆さん、この内容についてお分かりですか?
正直これをパッと見て分かる方は、かなり「通」ですね。

じゃ、どんな内容なのかというと、
まず、このお客様が言っている「裾の折り返し部分」。
これは何を指しているかというと、

IMG_5614.jpg
この部分のことです。

これは、「靴擦れ布」と言い、
後ろ裾と靴のかかとの擦れを防止するために
付いている布になります。

IMG_5612.jpg
ちょっと話が脱線しますが、
この「靴擦れ布」は内側に付けられていますが、
画像のように、ほんの少しだけ表側に覗くように
付けられています。

ですから、以前お客様から、
”おい!なんか裾から内側の布が見えてるぞ!縫製不良だ!”
と怒られたこともあるんですが、
実は表から見て2ミリほど布が覗いていないと、
後ろ裾を靴から守る、靴擦れ防止の機能を果たせませんので、
全く縫製不良では無いんです。
(きちんと説明すると納得いただけました)

まぁこうして少し誤解もされやすい「靴擦れ布」ですが、
話を戻します。

今回のお客様からの問い合わせは、
”同じブランドのスーツなのに、1着にはこの靴擦れ布に文字がある。
ただもう1着には文字が無い。これに違いはあるのか?”
というもの。

IMG_5614.jpgunnamed.jpg
上記2枚の画像が同ブランドの色違いのスーツだとして、
簡単に言うとこういうことです。

確かに、言われてみればちょっと疑問に思う気持ちも
分かります。

では、実際に違いがあるのか。
結論・・・全く違いはありません。

では解説します。

まず、この靴擦れ布は何で作れているか、
皆さんご存じですか?

上記の画像から、勘のいい方は
もうお分かりかと思いますが、
靴擦れ布は、生地の端である〈耳〉という
部分を使い作成されています。
IMG_5577.jpg
この赤丸の部分ですね。

この部分を使用し、作成するのですが、
画像のように、この耳に書かれている文字も
書かれている箇所と書かれていない箇所が
あります。

IMG_5578.jpgIMG_5579.jpg
つまり、もしこの文字が書かれている箇所を使って
靴擦れ布を作成すると、文字付きの靴擦れ布が付きますし、
逆に文字が書かれていない箇所で作成すると、
文字無しの靴擦れ布が付く。

それだけの違いです。

基本的には文字が書かれている部分を
使用し作成されることが多いですが、
これは完全工場のおまかせになりますので、
我々が指示するものではなく、特にこれで何かが
変わることもありませんので、気になさる必要も
ございません。

※ただ、極々まれに、
”この部分に文字が出るよう靴擦れ布を作成して!”
という方もいらっしゃいます。。。

unnamed.jpg
もっと言うと、画像のように、この生地の〈耳〉も、
そもそも文字が書いているモノと書いていないモノが
ありますので、当然耳の文字が無い生地の場合は、
文字入りの靴擦れ布が付くこともありません。

・・・

ということをご説明すると、
しっかりご理解いただけました。

今までありそうで無かった問い合わせでしたので、
この場を借りてちょっと紹介してみました。

この記事へのコメント